パロディとかTwitterネタを収納する部屋
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「柚蜜。お前の当主継承権を一時取り上げとする。お前が成人するまでに権利を復活させられなかった場合、百合香が当主となる。私からの話は以上だ」
「……ぇ…?」
締め切られた障子のうすい紙を通して春の陽射しが柔らかく影を落としていた。
正面に座る母の顔が陰って認識できない。
「ど…どういう、ことですか…かあさま」
「言った通りだ、百合香。お前はこれから当主になるため学びなさい」
隣に座った妹の声が震えている。
私はといえば、あまりに唐突な、けれど予想し得たことに頭が真っ白で声すら出すことができなかった。
「…柚蜜」
「…!は、い、おばあさま」
「おまえはちからがある。陰陽寮に入って、修行をするといいよ」
「はい…」
「話は終りだ。下がりなさい」
ぐらぐらとする思考と、覚束ない足元で部屋を出る。
妹の顔はもう白くなるほど血の気が引いていて、かたかたと震えている。
「ゆりちゃ、」
「――っ!」
びくり、と大きく震えた妹が口許を押さえて庭に飛び降りる。
そのまま庭の隅へしゃがみこんで嘔吐く。
咳き込む声。
揺れる呟き。
「な、なんで、なんで私が」
「ゆりちゃん…」
「姉さまの補佐だってずっと言われてたのに…」
「い、いやだ…やだ…当主になんかなりたくない…!」
がつん、と頭を殴られたような気持ちになった。
まだ13になったばかりの小さな妹。
その妹にこんな重荷を押し付けたのは私だ。
私がもっとちゃんとしていれば、この子が重圧に曝されることはなかったのに。
「……ぇ…?」
締め切られた障子のうすい紙を通して春の陽射しが柔らかく影を落としていた。
正面に座る母の顔が陰って認識できない。
「ど…どういう、ことですか…かあさま」
「言った通りだ、百合香。お前はこれから当主になるため学びなさい」
隣に座った妹の声が震えている。
私はといえば、あまりに唐突な、けれど予想し得たことに頭が真っ白で声すら出すことができなかった。
「…柚蜜」
「…!は、い、おばあさま」
「おまえはちからがある。陰陽寮に入って、修行をするといいよ」
「はい…」
「話は終りだ。下がりなさい」
ぐらぐらとする思考と、覚束ない足元で部屋を出る。
妹の顔はもう白くなるほど血の気が引いていて、かたかたと震えている。
「ゆりちゃ、」
「――っ!」
びくり、と大きく震えた妹が口許を押さえて庭に飛び降りる。
そのまま庭の隅へしゃがみこんで嘔吐く。
咳き込む声。
揺れる呟き。
「な、なんで、なんで私が」
「ゆりちゃん…」
「姉さまの補佐だってずっと言われてたのに…」
「い、いやだ…やだ…当主になんかなりたくない…!」
がつん、と頭を殴られたような気持ちになった。
まだ13になったばかりの小さな妹。
その妹にこんな重荷を押し付けたのは私だ。
私がもっとちゃんとしていれば、この子が重圧に曝されることはなかったのに。
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