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パロディとかTwitterネタを収納する部屋
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「たっ、滝っ、滝ちゃんっ!匿ったってェ!」
どたたた、慌てたような足音をたてて、転がるようにブレーキをかけて、賑やかな調子で部屋に入ってきた青年に、花と鋏を手にあれこれと首をひねっていた女性はぱちくりと瞬く。
そうこうしているうちに青年、紫陽花の当主・万はほとんど這い這いになって部屋に飛び込んで、そのまま続きの間に駆け込みぴしゃりと襖を閉めた。
ハテ何事やらと思っているうちに荒々しい足音でやって来た男性ががしり、障子を掴んで圧し殺した声で聞く。
「…お滝。万、見てないか」
医者兼配下兵の厘。常ならあかるい性格なのだけれど、なるほど随分とお怒りの様子である。
「なんぞあったんどすか」
「………………あンの弩阿呆。俺が薬の管理してるのは、なんのためだと」
「あらまぁ」
ぎりぎりと押し出された言葉から意味を汲み取って、そんでえらい慌てはったんやねぇ、と彼女、女中頭の滝がはんなりと呟く。
この場合、正しい選択としてはさっくりと隠れている青年を差し出すことなのだけれど、どうもあの同年代の主人の屈託なさは。
「ばたばたと走って行かはったよぅ」
「向こうか!」
なんだか弟のようで、甘やかしてしまうのだ。末の子どもということもあるのだろうか。
盛大な舌打ちを残した厘が立ち去って、滝が漸く花の位置を決めた頃、恐る恐るの体で襖がほんの少し開く。首だけ出してきょろきょろと辺りを見回した万が大きく息を吐き出した。
「あんがとなぁ、滝ちゃん」
「ええけど、万様もそない厘様の心労増やさんといたりぃな。そのうちさぁ様が出てきはるよ?」
「う゛っ…」
襖から出て、芋虫のようににじにじと床を這って滝に近付く。そのまま生けられていく花を見上げてまったりとしていた、のだけれど。
「やっぱしここやったか」
程なくして、どすの効いた低ゥい声に跳ね起きることとなった。
「ヒィッ!?」
「あれ、さぁ様や」
「…万様?こっち来ぃ」
「あわわわ…」
廊下に立つ理の姿は逆光になって、その大柄さもあって非常におっかない。条件反射で震えた万が滝のうしろに隠れようとするけれど、ひとまわりは小柄な彼女に隠れるなぞできずに睨まれてしまう。
そこに戻ってきた厘まで加わったのだからたまらない。大人しくひっ捕まれて行くことになった万を見送り、滝はひっそりと笑みを溢した。
「本日も何事もなし、やなぁ」


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突発捏造会話文!もはや会話文じゃない!
さとねえ宅万様と杉ちゃん宅厘さん借りー!
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