パロディとかTwitterネタを収納する部屋
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ぼ、ぼ、と火塊が踊る。
立ち尽くす女性の周りで炎が踊る。
それはあざやかな、実に鮮やかな朱い炎。
「……とりい」
ぶつかる炎が火花を散らす。
あれは、あの火は、
「テンビ、というのをご存知ですか?御巫さん」
彼女は背を向けている。
「夜道を、それはそれは明るく照らすのです」
彼女は背を向けている。
「じゃんじゃんと大きな音をたてることもあって、」
彼女は背を向けている。
「家に入ってくると病人が出るというので嫌われるのです」
振り向いた彼女は――笑っていなかった。
「あの家は天火を追い出さなかったから死に絶えてしまったのですよ」
----------
「#リプ頂いた方の子をお借りして短い文章書きたい」にて、たちさんから。
薫さんと紅葉。シチュエーションは…なんだろね?
立ち尽くす女性の周りで炎が踊る。
それはあざやかな、実に鮮やかな朱い炎。
「……とりい」
ぶつかる炎が火花を散らす。
あれは、あの火は、
「テンビ、というのをご存知ですか?御巫さん」
彼女は背を向けている。
「夜道を、それはそれは明るく照らすのです」
彼女は背を向けている。
「じゃんじゃんと大きな音をたてることもあって、」
彼女は背を向けている。
「家に入ってくると病人が出るというので嫌われるのです」
振り向いた彼女は――笑っていなかった。
「あの家は天火を追い出さなかったから死に絶えてしまったのですよ」
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「#リプ頂いた方の子をお借りして短い文章書きたい」にて、たちさんから。
薫さんと紅葉。シチュエーションは…なんだろね?
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出典:ヴィジュアル版世界の神話百科・アメリカ編 原書房
多少編集あり
多少編集あり
「…わたくしは」
うつむいた顔に影を落として、銀色の髪の魔女が唇を震わせる。
小柄な魔女に相対する黒衣の男は座って、そっと彼女を見詰めていた。
「魔女になって――ゆるゆると歳をとっていますわ」
さりと彼女が踏み出したちいさな足の下で砂が鳴る。
さり。さり。さり。
彼の膝に触れるか触れないか、そんなぎりぎりで彼女が立ち止まる。
彼が慎重な仕草で手を伸ばして彼女の前髪に触れて、そっと頬を撫でた。
「…つめたい手ね」
彼女の鮮やかな青色の目が哀しげに細められる。
薄桃色の唇は微笑んだまま。
彼の顔を見ないまま。
「わたくしはいつか死ぬ。それは100年か200年あとかもしれませんわ」
そっと彼女が彼の指先を握る。
磨かれた爪が甘く皮膚を掻いた。
「けれどね、それはもしかしたら」
指がするりと絡み合う。
「今日か、明日か、1週間あとか、もしかしたら今こうして貴方とふれあっているときかもしれない」
深く息をもらした彼女が閉じた瞼の、細かく生え揃った睫毛で頬がわずかに翳る。
絡んだ指先がふるり震える。
すこうしだけ指に力が籠って、緩慢に彼女が顔をあげた。
「今更に、わたくしそれが怖いんですのよ」
吐息に含んだ言葉が落ちる。
「貴方を置いて逝くのがとても悲しくてこわい」
----------
肋骨のほうから発掘したやつ
うつむいた顔に影を落として、銀色の髪の魔女が唇を震わせる。
小柄な魔女に相対する黒衣の男は座って、そっと彼女を見詰めていた。
「魔女になって――ゆるゆると歳をとっていますわ」
さりと彼女が踏み出したちいさな足の下で砂が鳴る。
さり。さり。さり。
彼の膝に触れるか触れないか、そんなぎりぎりで彼女が立ち止まる。
彼が慎重な仕草で手を伸ばして彼女の前髪に触れて、そっと頬を撫でた。
「…つめたい手ね」
彼女の鮮やかな青色の目が哀しげに細められる。
薄桃色の唇は微笑んだまま。
彼の顔を見ないまま。
「わたくしはいつか死ぬ。それは100年か200年あとかもしれませんわ」
そっと彼女が彼の指先を握る。
磨かれた爪が甘く皮膚を掻いた。
「けれどね、それはもしかしたら」
指がするりと絡み合う。
「今日か、明日か、1週間あとか、もしかしたら今こうして貴方とふれあっているときかもしれない」
深く息をもらした彼女が閉じた瞼の、細かく生え揃った睫毛で頬がわずかに翳る。
絡んだ指先がふるり震える。
すこうしだけ指に力が籠って、緩慢に彼女が顔をあげた。
「今更に、わたくしそれが怖いんですのよ」
吐息に含んだ言葉が落ちる。
「貴方を置いて逝くのがとても悲しくてこわい」
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肋骨のほうから発掘したやつ
「りん!りーん!」
だだだ、足音を抑えることも忘れて鉢植えを手にした少年が屋敷を走り回る。
「力さま、そないに走ったら落としますえ!」
「だいじょぶやー!」
すれ違いざまに言われた言葉に鉢植えを持ち直して、それでそのまま走る。
探しびとを見つけて喜色満面、また声をあげた。
「りん!りん!りんー!」
「…聞こえてる。そう何度も呼ぶな」
「ごめん!みて!」
「あ?」
わくわく、だとか、そわそわ、といった音が似合うような少年――力のずいと差し出した鉢植え。
水を溜める袋を持った食虫植物。
「うつほかずらや!おとんがくれたんや!」
「すげー。珍しいやつだろ?」
「せやねん!せやねん!」
ばんにも見せるんや、嬉々としてまた走り出しそうな力を押さえながら、これって一応愛情なんだよな、と探しびと――厘は思う。
星紫陽花の次期当主が毒に慣らされるように、網倶田の彼が薬や毒についてを学ぶように、にんげんの殺し方を教え込まれている少し年下の柴陽花の子ども。
はしゃぎすぎて幼児返りしたような様子からはそんなこと微塵も思わせないけれど。
「俺も行くから、ちょっと落ち着け。万なら道場だろ」
「おう!」
「落ち着けっつーの!落とすぞ!」
「あかん!」
はっと鉢を抱き締めるようにして力が真面目な顔をする。
引き締めた頬はすぐに緩んだが、それでも落ち着きは取り戻した。
「すごいなぁ、これで虫食うんやで」
「袋の中か?」
「うん。たまに水を足すんやて」
ほてほてとふたり並んで歩いていると、向こう側からもとたとたと足音がして。
「ん、厘に力やん」
「万!見てみて!」
「うぉ、なんやこれ!」
また勢い込んで突き出された鉢植えの、その袋状の捕虫器に。
躊躇なく彼は指を突っ込んだ。
「「あ」」
「うわ中に水入っとる!あははなんなんこれ?」
ちらりと力を見て落胆した様子がないことを確認した厘が、彼――ふたりの主になる、万に冷静に問う。
「万、これがなんだか知ってんのか?」
「え、知らん」
だよなぁ、なんにも考えてない顔してるもんなぁとは口に出さずに、あははと笑う力を横目に、半ば呆れて言う。
「そいつうつほかずらだぞ。その袋で肉を溶かして栄養にするんだ」
虫の、はあえて省いた説明だったが。
「ええええ!?ちょ、なんやそれ!?」
「おい指無事か?ちゃんと6本あるか?」
「ろく!?ちょい待ち……ご、5本しかあらへん!うわぁぁああ!」
「あほや!」
鉢植えを落としそうに大笑いする力と、あっさり騙された万に、こいつらで大丈夫かとからかったことは棚に上げひとり嘆息する厘であった。
――――――――――
RTで見た、ウツボカズラに指を突っ込む子どもと指6本あるか?って聞く父親ネタ。
古杉宅厘くん、さとねえ宅万さま借り。
力はひとり年下なので、少年期はなんとなく子どもっぽさが強いと言うか。
あとつとみや厘くんをちょっと掴みきれてない。
だだだ、足音を抑えることも忘れて鉢植えを手にした少年が屋敷を走り回る。
「力さま、そないに走ったら落としますえ!」
「だいじょぶやー!」
すれ違いざまに言われた言葉に鉢植えを持ち直して、それでそのまま走る。
探しびとを見つけて喜色満面、また声をあげた。
「りん!りん!りんー!」
「…聞こえてる。そう何度も呼ぶな」
「ごめん!みて!」
「あ?」
わくわく、だとか、そわそわ、といった音が似合うような少年――力のずいと差し出した鉢植え。
水を溜める袋を持った食虫植物。
「うつほかずらや!おとんがくれたんや!」
「すげー。珍しいやつだろ?」
「せやねん!せやねん!」
ばんにも見せるんや、嬉々としてまた走り出しそうな力を押さえながら、これって一応愛情なんだよな、と探しびと――厘は思う。
星紫陽花の次期当主が毒に慣らされるように、網倶田の彼が薬や毒についてを学ぶように、にんげんの殺し方を教え込まれている少し年下の柴陽花の子ども。
はしゃぎすぎて幼児返りしたような様子からはそんなこと微塵も思わせないけれど。
「俺も行くから、ちょっと落ち着け。万なら道場だろ」
「おう!」
「落ち着けっつーの!落とすぞ!」
「あかん!」
はっと鉢を抱き締めるようにして力が真面目な顔をする。
引き締めた頬はすぐに緩んだが、それでも落ち着きは取り戻した。
「すごいなぁ、これで虫食うんやで」
「袋の中か?」
「うん。たまに水を足すんやて」
ほてほてとふたり並んで歩いていると、向こう側からもとたとたと足音がして。
「ん、厘に力やん」
「万!見てみて!」
「うぉ、なんやこれ!」
また勢い込んで突き出された鉢植えの、その袋状の捕虫器に。
躊躇なく彼は指を突っ込んだ。
「「あ」」
「うわ中に水入っとる!あははなんなんこれ?」
ちらりと力を見て落胆した様子がないことを確認した厘が、彼――ふたりの主になる、万に冷静に問う。
「万、これがなんだか知ってんのか?」
「え、知らん」
だよなぁ、なんにも考えてない顔してるもんなぁとは口に出さずに、あははと笑う力を横目に、半ば呆れて言う。
「そいつうつほかずらだぞ。その袋で肉を溶かして栄養にするんだ」
虫の、はあえて省いた説明だったが。
「ええええ!?ちょ、なんやそれ!?」
「おい指無事か?ちゃんと6本あるか?」
「ろく!?ちょい待ち……ご、5本しかあらへん!うわぁぁああ!」
「あほや!」
鉢植えを落としそうに大笑いする力と、あっさり騙された万に、こいつらで大丈夫かとからかったことは棚に上げひとり嘆息する厘であった。
――――――――――
RTで見た、ウツボカズラに指を突っ込む子どもと指6本あるか?って聞く父親ネタ。
古杉宅厘くん、さとねえ宅万さま借り。
力はひとり年下なので、少年期はなんとなく子どもっぽさが強いと言うか。
あとつとみや厘くんをちょっと掴みきれてない。